2005年秋、幕を下ろした僕らのOV。
しかしあるいは、またいつか・・・
そしてその時はやってきました。
2016年からの新シリ−ズ、帰ってきたOV!
10年以上の時を経て、変わったこと、変わらないこと。とりあえず10年歳をくって、ずいぶん肩の力抜けた僕らのOV再訪も合わせてご覧下さい。
魔性の湖の退屈と歓喜、水車回る草原の水辺散歩、そのどちらもがオランダの釣りの魅力と言えそうです。
湖というのは川以上に気難しい釣り場。季節や天候次第では魚が射程距離に入ってくれないこともしばしば。一方フィ−ルドを知り、魚の行動を読み解いてゆけば、ロッド一本分の足元、まさかと思う浅場でドラマが待っている事も。経験と忍耐、観察に基づく戦略、一筋縄ではいかない探求の舞台でもあります。
『100mのバッキングを空にされた人もいる』そんな話があながち嘘でもないことを、開始早々、朝靄を割って跳ねあがった56cmの一本が教えてくれました。猛烈なリールの逆転に掛けたハムは声も出ず、脇の僕は為す術もなく絶叫!
この瞬間僕らのの価値観は一変しました。平地上等!We Love Holland!!
オランダは何事もおおらかなお国柄。釣りのライセンスは観光案内所や郵便局、釣具店で簡単に入手出来ます。パスポートを提示し以下3つの書類にサイン。料金(26euro/年)を払うのみという気楽なものです。
- Sportvisakte
- NVVS
- INSCHRIJFFORMULIER
有り難い事にライセンスは私有地を除くほとんどの水辺で有効。田舎道にわけいり、ロッドを持って水辺を散歩すると、それまで気づかなかったいろんなことが見えてきます。
オランダはライン川とマース川という二つの大きな河川が太平洋に流れこむ所。それらを結ぶ運河、干拓地から排水を行う水路、河口や海岸の釣り場は無数にあります。街に近い水辺でPike、Perch、ZanderやRapfenといった魚をルアー・フライで狙えるのは楽しいことです。
風車とチューリップの国、オランダ。国土の4分の1は海面下、ポルダーと呼ばれる干拓地。海抜は最も高い所でも僅か321m。山岳渓流好きの僕らには、正直興味の薄い国でした。
が、水辺で会うフライフィッシャーとの雑談の中で、‘巨大なニジマスの汽水湖’が度々話題に昇るようになりました。'02年初夏、そこを何度か釣った事のある友人の案内で、オランダ戦線初陣を。そこが魔性の湖とも知らず・・・