浅場のシュノ−ケリングでもたくさんの魚と出会えたようです。
僕が釣りに専念していた二日間、奥様とチビには苦労を掛けました。と思ったら案外そうでもなく、宿が用意してくれる日替わりツア−で水遊びを満喫。
砂の浅瀬をゆくマンタ。時折ウミガメの姿を見ることもありました

今回釣ることはできませんでしたが、ボ−ンフィッシュやトリガ−フィッシュを狙える場所もあるそうです。アカン、こりゃ絶対また来てまうわ・・・
10s少々の若魚。ルア−の釣りならばなんということはない一本です。しかしこれをフライで捕った満足は、例えようもない甘美なものでした。
歩く、探す、歩く。延々歩く。50mほど左右に分かれて4つの目で、できるだけ広範囲を索敵して歩く。

キモは、単に魚を見つけることではなく、できるだけ遠くから見つけることにあります。そうすることによって、魚の進行方向を読み、最も効果的なキャスとポイントへ先回りできるからです。
ひとつだけ暗い話を挟むとすれば、残念ながらモルディブもプラスチックゴミ問題と無縁ではないということ。ビ−チには打ち寄せられたペットボトルがそこらじゅうに転がっています。芽吹いた椰子の実と対照的に、全く似合わない異物の山。我々皆が改めていかねばなりません。



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僅か二日間ながら、大きな気づきがある釣りでした。僕にとって特に励みになったのは、瀬戸チヌの釣りで培った技術がそのまま活かせるという事実です。

まずは魚を視認する能力。ガイド任せではなく自力でサイトできるならチャンスは二倍になります。逆にガイドに指し示されても魚が見えないようでは効果的なキャスティングは困難です。

次に魚の行動を予測する能力。大抵の魚、特に捕食意思のある魚は潮に逆らって、潮を昇りながら泳ぐものです。チヌに較べGTの動きは左右振れ幅大きいものの、潮流と地形から推測は可能。チヌに鍛えられたフライフィッシャ−ならば、GTのフィ−ルドに立ってもすぐに実戦対応可能。近所のチヌの延長戦上に南洋のGTがある、いい話じゃありませんか!

太陽が高く昇った10時過ぎ、潮もほどよく上げてきて、いよいよフライの釣りに切り替えます。無駄なキャストをせず、GTを狙ってとるスタイル。こうなると#12ロッドを持参しなかったことが後悔されますが、この期に及んでは肚を決めて挑むしかありません。
翌日はド−ニで再度ファミリ−フィッシングを予約していたのですが、急遽予定変更。もう一日この小型船でフライの釣りをさせてもらうことに。

湿った海風、空を覆う雲が強烈な朝日に焼かれてゆきます。赤道直下、今日も熱い日になりそうだ!
改めて痛感したのは小型ボ−トの有難さ。Wadingに適したフィ−ルドへアクセスするには、喫水が低く、浅いチャネルでもペラが底を叩かず、場合によっては人が押して乗り越えることもできる小型ボ−トの機動力が欠かせません。日陰がないので子供連れには厳しいですが釣りに関してはド−ニとは比べられない効率と楽しさがあります。
GTとカスミを一度ずつスプ−クさせたあと、三度目のチャンスで、ついにフックアップ!GTとはいえ、目の前近くのキャストはスプ−クを招きがち。大き目のフライを、魚の進行方向3-5mほど前にキャストするのが効果的なようです。

フライを襲う瞬間の爆発、一瞬躊躇したあとの強烈なダッシュ!点在するサンゴの岩場を右に左に縫いあげたラインをほどきつつ、かつMaxプレッシャ−をかけながら追いかける緊迫ファイト、なるほどこりゃ100lbリ−ダ−が必要なわけだ!
まだ潮が低すぎると判断し、まずはルア−からのスタ−ト。中型のブル−フィン、GT、ワフ−、そして自己ベストのグル−パ−が楽しませてくれました。
コバルドブル−が目立つカスミに比べ、シルバ−に近いGTは視認しにくい魚。しかし太陽が照る条件下ならば、サイズのある魚、特に動いている個体をサイトするのはそう難しくありません。

一本目GTは5sほどの小物ながら、自分で見つけた価値ある勝利。このサイズなら#10ロッドでも丁度良く楽しめます。
最初の獲物はBluefin、カスミアジ。これは#8のサブロッドで小粒のクラウザ−ミノ−を投げてのヒット。小さいとはいえトレバリ−、流石のトルク。ことにフライロッドでの釣り味は最高です。

潮が満ち、フラットが冠水してくるとベイトの魚影が濃くなってきました。Kafaはフラットの隆起部へ歩を進め、乗り込んでくる捕食魚に先回りを試みます。判ってるじゃないの、相棒!
ちょっと珍しいタイプのトレバリ−。カイワリ系か?エイについて泳ぐ姿にカニフライをキャストすると素直にバイト。
しかし僕の不信は開始まもなく、驚きと信頼に入れ替わりました。やみくもに投げさせられるかと思いきや、Kafaのガイドスタイルは完全サイトフィッシング。歩く、探す、ひたすら歩きタ−ゲットを探す。そうです、そうこなくては!

豊穣の海とはいえタ−ゲットの密度は低く、トレバリ−の姿を視認できるのは一時間に一度あるなし。しかしそこは問題じゃありません。探して狙って捕る、その意味を理解した相棒となら、丸一日歩いても苦になりません!
英語がいまひとつなKafa、十分な事前説明は得られなかったのですが、彼と船頭のMoriには確かなアテがある様子。幾つものチャネルを抜けて小一時間、お目当てらしきフラットに到着です。

朝食を食べながら僕のタックルをチェックするKafaは顔をしかめ不安げな様子。僕の#10ロッドは弱すぎる。20lbのクラスティペットと60lbのモノフィラで組んだリ−ダ−は役に立たない付け替えろ、とルア−用の極太リ−ダ−を指さします。のっけから反論するのも大人げない。いいでしょう、100lb通しの男気システム!
ルア−での前哨戦を終え、いよいよ今回の本題、フライでのGT狙い。この宿のWebには、フライの釣りを理解したガイドがいると書かれていますが、そのレベルは未知数。半信半疑でガイド殿、Kafaと握手を交わし、夜明けとともに出船。
Fishy Trips
第二回釣行 - 2