知名度に拘らないならルア−船は無数にあります。大抵の宿はGTガイドの心当たりがあり、宿の予約時にガイド手配可否を相談することができます。一般島で手配する場合、一舟一日の相場は$300-500。船長の良し悪しは乗ってみるまで判りませんが、そこも含めてロ−カル体験と割り切れるなら費用は安くすみます。
一方フライガイドは極少数。僕の知るところではGetAwayFF、FlyfishingAsiaが不定期にツア−を企画しており、5日間で$3,000/人前後。割高ですが、セイシェルに較べれば半額。フライの特性上、しっかりしたガイドを雇う価値は大きいと思います。僕には恐れ多い世界ですが。
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Charter options
GTゲ−ムの歴史深いモルディブには多くの選択肢があります。老舗としてはPearlWin号。船中泊ゆえ釣り時間の長さ、遠方のリ−フを攻めるスタイルは魅力。日程次第ですが$1,300/day〜のお値段。5名程で貸し切れるならお値打ちのチョイスです。
GT fishersは機動力に優れたSpeedboatでの釣りが$1,000/day程(宿含まず)。二人で貸し切って2、3日集中決戦を挑むにはベストの選択肢でしょう。
Standing by prepared
旅行記中に触れますが、シャロ−フラットでのGTの釣りは日本のチヌ釣りに酷似しており、チヌを釣れる人ならGTの釣りに苦労はしないと思います。
異なる点としてはまず、GTの動きは速く、射程に捉えることができるのは大抵一瞬。必要なラインをティップから出し、フライを掌に持ち、常にキャストできる状態でいることは誰にでもできる、しかし極めて重要なポイントです。次に、フックアップと同時に始まるGTの暴走はチヌと比較にならないスピ−ドとパワ−。掛けてから魚をリ−ルに乗せる悠長な時間はありません。波に洗われたラインが足や岩に絡んでいないこと、風にあおられてガイドやリ−ルハンドルに巻き付いていないことを常に確認して備えることも肝心です。
Sighting
GTを獲るカギは、Sighting、いかに遠くから魚を見つけることができるかに尽きます。モルディブとはいえGT密度はそう高くなく、ヘビ−タックルで漫然と投げ続けて幸運を待つわけにはいかないのです。また、その前提としてサイティングに適した場所、潮を理解したガイドの存在も不可欠です。クリスマス島釣行記にも記しましたが、フライで狙うGTはルア−でのそれとは全く異なるゲ−ム。心して臨む必要があります。
Flies
ストリ−マ−、サイズは10〜20cm。基本的に大きいほどGTの食欲を刺激しますので、キャストできる限りシルエットの大きなフライが好ましいと思います。フックはガマカツSL12の4/0から6/0。GTは喰うと決めた獲物は一気に丸呑みしますので、トレ−ラ−フックは必要ありません。これを100lbのリ−ダ−に直結(!)男の釣りです。
Target
ブル−ウォ−タ−で狙うビッグゲ−ムもさることながら、最もゲ−ム性の高い対象魚はGiantTrevally、GTでしょう。キャスト、アクションで誘い、喰わせ、掛ける。釣りの醍醐味の全てを楽しませてくれるGT(現地名ムラハンディ)がモルディブを訪れる多くのアングラ−のメインタ−ゲットです。
Lures
一昔前はGTと言えばポッパ−の釣りが王道でしたが、近年では魚がスレてきたこと、またアングラ−の負担を抑えられる、スティックベイトの釣りが主流になっています。浅場を釣ることの多いモルディブでは大きなポップ音で深い場所から魚を誘いだす必要性も低いのでしょう。16-20cm前後、100g前後の比較的小型のルア−がこのフィ−ルドにはマッチしているようです。
GT以外のタ−ゲット、ブル−フィンやトリガ−フィッシュを狙うにはサイズ1〜1/0程度のクラウザ−ミノ−やクラブパタ−ンが好反応でした。ただ、サンゴ礁の中で釣るケ−スも多く、キ−ルタイプに巻いたフライも時に重宝します。
リ−ダ−は25lbのフロロをロッド一本分。やや過剰に思われるかもしれませんが、良型のブル−フィンが根に走るのを止めるにはその程度の強さは必要に思われます。
Fly tackle
GTを専門で狙うなら(サイトフィッシングが成立するという前提で)12番ロッドとTiborならGulfstream、AbelならBigGameといった本格的リ−ルがベストです。いざGTを掛けてからの強引な駆け引きには、それだけのタックルが不可欠です。
但し、そんなヘビ−タックルを日がな一日振り倒すのは並の人間には苦痛。小型のトレバリ−や根魚と遊ぶには8番クラスのロッドが重宝します。
GTとの遭遇は一瞬。小魚に構っていると千載一遇のチャンスをフイにするのが悩みどころですが。
Casting tackle
この魚を釣るに必要なことは、まずもって投げること。投げ続けること。舟のポジションや風向きが味方しない状況でも最低50m、できれば80mの距離をコンスタントに投げ続ける体力と気力。最近のロッドは8.3ft程と一昔前より長く、柔軟、随分楽に投げられる設計ですが、飛距離を出すにはロッドを曲げる技術、ある程度の習熟は必要です。
一方、フックアップと同時に根に走るこの魚を、水深2-30m程の浅い海で止めるには、バッドパワ−のあるロッドと巻き取り力のあるリ−ルが不可欠。ShimanoならSW14000、Daiwaなら5000クラスが標準装備。PE6号300mに130lbリ−ダ−。ノットは絶対の自信が持てるまで練習して臨むべきです。

Fishin' tips