本来なら良型が出やすい春から初夏は、40p前後の数釣りに終始した今年。その帳尻を合わすかのように、9月10月は45p以上の大型が多く混じりました。
9月も後半、空にも秋の気配が漂い始めると、サイトゲ−ムもいよいよ終盤。日の出は遅くなり釣りやすい時間は短くなってきますが、水温は20度超で推移し、WetWadingは快適です。
近場開拓が進んだ今年、平日でも半日有休で朝だけ、午後だけといった釣りもたやすく、おかげで釣行回数が急増したシ−ズンでした。それに比例してキャッチ数も昨年比1.5倍。目標とする年間100に迫る94枚(内、Fly81、Lure13)、数としては過去最高の一年となりました。一方、サイズは49pどまり。50の大台に乗せること叶わず終わったのが残念です。

来期はさらに新しいフィ−ルド開拓と同時に、年間100枚、少なくとも一枚の50Upを獲ることを目標に、楽しく精進してゆきたいと思います。



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トップゲ−ムに絶大の信頼、FakieDogDS。7pの小粒なサイズがこの時期のイワシにはベストマッチ。8.2gという適度な比重が遠投を必要とするこの釣りを快適にしてくれます。
4月後半、家から1q、勤務先ほぼ社内を流れる川に試験釣行。チヌの濃さは目に余るほどですが、底質が泥で濁りやすく、これまで敬遠してきたポイント。

やってみると、やはり濁りで釣りにくい。が、濁り水の上げ潮より若干上流、川から流入する澄んだ水を釣ることでサイトゲ−ムは成立することを発見。
またこの時期は家の近所にもうひとつ、チヌフィ−ルドを開拓。こちらも以前から目をつけ、過去にも二度試し釣りをしながらも、潮を正しく読み切れずに終わっていた場所でした。その謎をひもとき、一枚を掛ける快感といったら!
潮が満ちて水深が腰ほどに達するころ、いまひとつヤル気のない大群がゴチャッと寄せてくることがあります。これまでは釣れない魚と諦めていたのですが大型フライのリアクションで喰わせられる事を発見。ゲ−ム性には欠ける釣りですが、たまにはそんな憂さバラシもいいでしょう。
フィ−ルド理解が進んだ段階で、奥様をご案内。一度ロックオンさせれば迷いなく喰ってくる大胆な捕食姿勢に『チヌとは思えない』と奥様も驚いたご様子。
お盆から8月末にかけて連続した大雨。サイトゲ−ムは一時中断を強いられたのですが、流入する淡水に寄ったイワシの群れがチヌやシ−バスの活性を上げ、例年よりも早くトップゲ−ム開幕。
高活性に当たれば連続ヒット。8歳児にもチヌの引きを味わわせてやる余裕も。
この発見以降初夏、6月にかけてはこの近所河川に集中して通いこみました。泥底のウェ−ディングは快適とは言い難く、濁りに悩まされることもありましたが、魚の警戒心は低く、フライへの反応は良好。釣果的には透明度の高いフィ−ルドよりも良い結果を得られること多々ありました。
夏空を映しこんだかのような、プラチナブル−の一枚。
7月、盛夏を迎えて、透明度の高い別フィ−ルドに出かけることが多くなりました。近所の小河川に慣れたあとでは大場所のように思えます。魚はチヌらしく神経質ですが、遠くから視認し、遠投して誘う釣りはこのゲ−ムの真髄と言えます。
膝下の薄い水で欠ける愉悦。
流心、やや深みの石に着いていた48pの良型。
トルクフルな引きで楽しませてくれました。
真っ黒な個体は濁った水の中でもよく目視できます。
誘って、追わせて、喰わせる満足は格別!
チヌゲ−ム総括

初出撃は4月8日。前年は4月4日でしたから、ほぼ同時期の開幕を迎えました。午後の気温は18℃、水温はまだ16℃とひんやりしたもので、チヌ達の活性はいまひとつ。スプ−クの連続に心折れず投げつづけると、ふいにヤル気十分のチェイスを見せたりするから分かりません。
チヌの生息密度では日本トップクラスの広島とはいえ、底質や潮の影響を理解しないと、サイトゲ−ムは成立しません。無駄足重ねて解き明かすパズル、それもこの釣りの面白さです。
ロシア駐在時代渇望したサイトチヌ。帰国一年目の昨年は、かつて通い詰めたフィ−ルドの再訪に加え、二つ新しいポイントの開拓にも成功。
帰国二年目となった今年も果敢に新ポイントを模索し、さらに二ヶ所の開拓に成功しました。

'21 Journal