お弁当を食べた後は来た道を引き返し、ヒグマに会うこともなく無事に展望台へと帰ってきました。
ほんの半日の散策なのに、展望台の喧騒が懐かしくすら思えます。ここではシマリスも観光客相手によろしくやっていました。
秒速40mという強風。欠航する便も多いなか、僕らの乗る女満別-羽田線は機体が比較的大きいため、無事に飛び立つことができました。
一転して東京は快晴。
夕焼けに座す富士山の姿を眺めつつ、
秋の北海道旅行、これにておしまい。
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往復15km、頑張った自分達にもご褒美を。
翌日の北海道は大型低気圧の接近で大荒れ。標津町のサ−モン科学館を見学しました。
館内にひきこまれた標津川には遡上中のサケの群れが見られ、珍しいアルビノのイトウや世界のサケ科の仲間達が水槽に泳ぐ姿を楽しめます。
登山口は第一展望台のすぐ脇。
クマザサをバックに燦然と輝く赤太字の注意書きが、登山者の覚悟のほどを今一度試しているかのようです。
最後の日は暴風の中、おそるおそる運転にて網走へ。飛行機を待つ間、天都山にある北方民族博物館を見学しました。
アイヌをはじめ、エスキモ−、イヌイット、サミ等、世界の極地に暮らす人々の生活が興味深く展示されています。
最後の300mは相当な急坂。なんとか登りきると、海抜857m、摩周岳頂上に到達しました。
岩肌荒々しい噴火口、遠くに横たわる摩周湖、なにひとつ動くものはありません。時折耳元を過ぎる風のほかには音もせぬ世界。カムイヌプリ、素晴らしい山です。
お隣の屈斜路湖同様、この湖も噴火によってできたカルデラ湖。まずは対岸にむけて、そのおわんのフチの部分を進みます。
比較的緩やかとはいえ片道7kmはなかなかの距離。汗ばむほどの陽気、湖から吹き上がる涼しい風に涼をとりながら歩きます。
弟子屈での滞在最終日、釣りをお休みして摩周岳に登ってみることにしました。
爽快な秋晴れに恵まれたこの日、観光バスでにぎわう第一展望台からは青々とした摩周湖が一望に見渡せます。そしてその対岸に、今から向う摩周岳、別名カムイヌプリの頂が屹立しています。(結構距離あるなあ・・・)
最後の夜の宿泊は知床、ウトロにて。
一週間前にはあれほど晴れ渡っていたオホ−ツク海がタイヘンなことに!
夏と同様、今回も標津の宿はホテル川畑にお世話になりました。施設客室はそろそろ改装の時期かと思うのですが(?)、露天風呂は雰囲気、泉質ともに一級品です。
標津のもうひとつの楽しみは、このホテルのすぐお隣、亀代食堂の夕食。サケ、ホッケ、ホタテ、どれも感動的に美味!

'06 秋の北海道 - 後編
翌日、忠類川戻って再度鮭釣りを。
サケという魚は釣れない時(いない時)には全く釣れない一方、よい時期にあたると簡単すぎて、すぐに飽きてしまいます。個体数が多いカラフトマスやシロザケは特にそれが顕著で、連続すると感動が維持しにくい魚です。
それでは魚に失礼。今回の旅行では最初と最後の一日ずつをサケの日とし、気持ちを切り替えて楽しませてもらいました。
おわんのふちを歩ききると、いよいよ摩周岳の登りにかかります。
このあたりの急な東斜面には立派な白樺の木が生えており、北国の山の力を感じさせてくれます。
丸々と太った美しいメスザケ。
その子供達が四〜六年後、またこの川を
遡る日が楽しみです。