知床のシンボル、羅臼岳をバックに。
流石は知床、なんとな〜くシカが歩いてますから気がぬけません・・・。
僕らは人混みを避けて渓流へ。知床の宝石、オショコロマを狙います。その魚影たるや、さすが知床。ひとつのプ−ルから二匹、三匹、四、五、六、待て!並べ!

カラッポの川に慣れた内地人、その悲観論も猜疑心も、積年の憂鬱も恨み節も、知床の熱烈歓迎に洗い流されてゆきます。なんという、始原的、新装開店大放出的、豊潤!
高山植物の島として知られる礼文、二日間トレッキングを楽しみました。

ベストシ−ズンである六月は大きく過ぎていたものの、海風吹き付ける北斜面に遅咲きのレブンウスユキソウを見つけることができました!
船で知床の先へカラフトマス釣り。

まだ群れがあまり接岸しておらず僕らには釣れませんでしたが、エサやルア−の方々には元気な魚がヒットしていました。九月初旬がベストだそうです。それにしても素晴らしい景観!
峠の向こうは太平洋。吹き上がる風が眼下に雲を生みます。そのすぐ向こうには根室海峡を挟んで国後島の姿が。

歴史的背景はわかっていても、あれが遥かモスクワを首都とする国の領土であるというのは・・・。
この翌日は残念ながら雨模様。サロマ湖から網走を抜け、知床へと走りました。

幸い翌朝の天気は急回復。抜けるような青空が知床の海によく映えます。ウトロの町はずれ、ホロベツ川河口の浜へ行ってみると、カラフトマスをヒットさせる釣り人の姿!いい日になりそうです。
白鳥の越冬地として知られるクッチャロ湖、このキャンプ場に泊まるのは13年振り。近くには風呂屋もできて快適。

およそ長期旅行には向かない小さな車ですが、今回の旅行ではテントに炊事道具、寝袋にマット、それぞれのウェ−ダ−に登山リュック。釣竿に至っては四本も詰め込むという大荷物。それでも16日間を完遂。まあ小さいなりに何とかなるもんです。
なだらかな丘陵の続く礼文島とは対照的にお隣りの利尻島には標高1,721mの高峰、利尻岳がそびえています。肩に雲をまとった姿も堂々たるものです。
稚内で一泊した翌日、車をあずけてバック
パックひとつ、礼文島へと渡りました。
これほどに美しい魚、彼らを育む知床の
自然、大切にしたいものです。



- 夏の北海道 - 後編
手頃な川でドライフライを振ってみました。

振り返ればすぐ後ろは太平洋という、渓流釣りとしては何とも不思議なロケ−ション。
川を見下ろす切り立った崖から振り落ちるしぶきは陽光にまぶしく、夏の知床の息吹きを、躍動を感じさせてくれます。
そして命のドラマは水の中にも。

足もとを急ぐ気配、流れの中をのぞくと?
(写真にポインタ−をあててみてください)
Fishy Trips
'06 夏の北海道 - 中篇
夕日の名所としても知られるこの湖、この日は静かな湖面とうろこ雲が素晴らしい時間を演出してくれました。
オショロコマは胸が痛むほど無邪気、疑うことを知らない魚です。彼らの将来を守るには、環境保護も勿論ですが、まず我々釣り人の愛情が不可欠です。

バ−ブレスは当たり前、フライは#10くらいの特大サイズ。大きめな影がとびついてきた時だけ、軽くアワセてやれば十分です。否、いっそアワセなくても結構 『安心せい、みね打ちじゃ!』
本土に戻った後は宗谷岬までひとっ走り。

前回来た時はこの岬に群れる魚群に大興奮、周囲の視線も気にせずフライを振ってしまったのですが、その正体は降海型のウグイ、アカハラ。知らなくていい真実もあるという好例。