神社の中を貫流する岩戸川。
定位してエサをついばむ大型ヤマメの姿が参道からも見られました。
有名な阿蘇白川の大ヤマメ釣り場は比較的中流域にあり、この季節は田んぼの代掻きの影響で釣りになりません。今回は外輪山に多数ある湧水のうちのひとつ、産山(うぶやま)水系の渓を訪ねてみることにしました。
宿でもらった地図を頼りに山道を走るとすぐに川は見つかります。橋の上から見下ろしてみると、ん?んんん?なんてことない堰堤プ−ルに早速ライズが見えてるじゃないの!?
天孫降臨神話が息づく高千穂。
日本国の起源を祭る天岩戸神社。
九州のヤマメ、『えのは』。
なんとも雅な名前です。
腹部の黒点が濃いものは、『マダラ』とも呼ばれるそうです。フライへの反応が思いのほか鋭いことには驚かされました。
ユスリカを食べている様子、時折派手な水飛沫をあげて雰囲気を盛り上げてくれます。その割にはフライをよく見切る賢い魚達で、出だしから存分に楽しませてくれました。
一夜明け、高原の朝は空気もひんやり。
薄雲たなびく青空も爽快そのもの。
・・・これはいい釣りができそうです!
高台から見る高千穂の山々。
神と人の区別がまだ曖昧であった昔、我々の祖先が駆け巡った土地もこのようであったのでしょうか。日本の原風景とも呼べる世界を、九州山地はその懐深く、守ってくれています。
五月の九州 - 3
名勝、高千穂峡。

'07 五月の九州 - 2
熊本の渓を満喫し、翌日は高森峠を越えて宮崎へ。かねてより一度訪れてみたかった、神話の里、高千穂に。
路傍の石仏も独特の風格!
川辺にそって歩くうち、天安河原と呼ばれる大きな洞窟が現れます。天照大神が岩戸に隠れ空から太陽が消えたとき、これに困った神々が集まって相談をしたという場所です。
岩戸自体は神域となっており立ち入ることはできませんが、神主さんの案内で川向こうから参拝させてもらえました。
少し移動すると、小さいながら野趣に溢れる流れとなります。水量の割りには意外なほどの良型も混じり、十分に満足させてくれる川でした。
川端の立て札によると、ヤマメの住む川を守ろうと、近隣の釣り好きの方々による稚魚放流・保護活動が盛んとのこと。有難いことです。訪問させて頂く者として、C&Rの徹底は当然のマナ−です。