中塔という集落の辺りまで降りてくると、谷は開け、明るい河原に。

透明度の高い水が日中の釣りを難しくしますが、それにしても気持ちの良い川です。
耳川本流筋には谷をまたぐコイノボリの姿も。
椎葉では陣屋の里に宿をとりました。イノシシや鹿の肉、季節の山菜など、美味しい山の料理でもてなして頂きました。

庭には村中のネコが勢ぞろい?
かわいがってもらっている様子です。
そしてここまで来たなら、食べないわけにはいかんでしょう!知事ご推薦の、『じどっこ』、地鶏の炭火焼。真っ黒で一見ぎょっとしますが、いや、実際ホントにうまいです!

川に海、おいしい食べ物。
宮崎、いいところですね!




五月の九州 - 4







ここでも俊敏なエノハが翻弄してくれました。普段アメゴや、さらに呑気なゴギ(イワナ)に相手をしてもらっている僕らには、間合いに微妙なズレがある様子。いつにも増してスリルを味わわせてもらいました。
耳川水系は椎葉村漁協によって管理され、水系をひとくくりにした魚券があり土地勘のない旅行者には大変便利。お値段も一日千円と、気楽に楽しめます。

願わくば旅行者のために、日券は積極的に安く提供して欲しいと思います。お隣の五ヶ瀬川の場合、通年券が五千円、日券が三千円という設定ですが、これでは旅行者には割高感があります。ヨソ者に川を荒らされたくないという意図ならそれも一案ですが、遊漁券を買い求める常識ある釣り人なら、そのような問題も起こさないのではないでしょうか?
高千穂を歩いた後は再び山を越え、宮崎県再奥の村、椎葉村にやってきました。

椎葉は大エノハで有名な耳川の源流域にあり、釣り人にとっては有名なところ。また古くは壇ノ浦の戦いで敗れた平氏が追手を逃れ隠れ住んだ里としても知られています。
宮崎では市内に宿をとり、昼夜、それぞれの街歩きを楽しみました。

そして今、宮崎といえば東国原知事!ハム奥様たってのご希望で、しっかり県庁も拝見してきました。庭にはソテツにサボテン、大通りにはアコウの並木が影を落とし、街の中心ですら南国の雰囲気。
飯干峠から見下ろす、椎葉の谷。

またひとつ、心に残る川。
Fishy Trips
'06 秋の北海道 - 3
午後はさらに上流、上椎葉に場所を移して楽しみました。増水の後などには椎葉ダムから遡上する大型エノハが期待できる流れだそうです。

とにかくその水の清冽さたるや、流れに立つだけで心昂ぶるほど。南国九州にこれほどの渓があるとは、驚かされました。
または地域の宿に泊まる人には割引を用意するようにしては如何でしょう?

今回泊まった宿で『耳川は有名ですから、お客さんにも釣り人が多いでしょう?』と尋ねますと、『いやあ、釣りの人はたいてい車中泊されるからねえ』とのこと。せっかくの素晴らしい観光資源、上手に活かせば、漁協や、地域や、また我々釣り人、皆に喜ばしい形になるt思うのですが。

耳川支流のひとつ、十根川の上流域。
険しく、そして美しい谷です。
日が傾いてくると昆虫の流下が増え、魚の反応も俄然良くなりました。小物ばかりでしたが、次から次にフライに飛び出し、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

ありがとう、耳川のエノハたち!