川も危険!遭難するよ!

わかってるんですけどねえ・・・

雨後で若干濁りもはいった渓は反応十分。が、今年生まれの極小ヤマメのいたずらが多く、なかなか本命が出てくれません。アワセをためらって釣るようになると、そんな時にかぎって良いサイズの魚が出ますので、悔しさは二倍というもんです。

ま、十分楽しませてもらいました。
恐山は山あいに開けた窪地、宇曾利山湖という鉱泉の池のほとりにたつ、複数のお堂、宿坊、塚の集合体です。

湧き出す硫黄の匂い、水蒸気の煙の間を、参道にそって辿ります。
マグロ漁で知名度を一気にあげた、本州最北端、大間にも立ち寄りました。

推定200kgのクロマグロとの摸擬戦も。
度胸があるのか鈍いのか、良型岩魚が足元でジーッと固まってたりすることも。一歩一歩に気が抜けません!
薬研の本流はなかなか大きく、ことに土地勘のない僕らには難しそう。幾多とある支流をのぞきこみながら、フライで組しやすそうな区間を選んで釣っていくことにしました。

それにしても、美しい渓。
恐山からさらに北へしばらく。霧深い山間の道をぬけて、下北の名川、薬研(やげん)渓流へと向かいます。

幾多の川を持つ青森にあり、この薬研は大岩魚を育む渓として、また素晴らしい景観を見せる流れとして、土地の人々に愛されてきたのだそうです。
死者の魂が集まる所、随所に点在する慰霊の積み石には先立たれた方の名前が記されています。

幼くして亡くなった者の菩提に風車がカラカラと寂しい音をたてます。
下北半島、『イタコの口寄せ』で知られる、日本有数の霊場、恐山。

昨夜の雨は止んだものの、寺を見下ろす山々からは冷たい薄霧が吹き降ろし、えもいわれぬ霊気があたりを満たしています。
八日目、東北での最後の夜は秋田にて。秋田港のそばに宿をとり、あとは翌朝の復路のフェリーを待つだけ。

かけあしの一週間では満足しきれない東北。次の機会には山形、新潟方面にも出かけてみたいと思います。

港脇にそびえるタワーからは男鹿半島と、その先で日本海に沈む夕日を楽しませてもらいました。



- Back


この後は津軽半島を南下、いよいよ帰路につきました。

途中、白神山地でも釣りをしてみる、はずでしたが、漁券を買うまではいったものの、目当ての川は谷深く、入渓できる区間が見つけられずに不戦敗!ま、これは次回の楽しみにとっておくことにしましょう。
山菜取りの楽しい様子が表現された
良い絵です?

'07 夏のみちのく - 後編
あたりの山は高低に富み、谷筋の深さはかなりのもの。山肌はモミやミズナラの混生林で、豊かな様相を見せてくれます。

昭和13年に建てられたという祠のそばには、『湯の股山の神』と題し、山で働く人たちが毎年12月、山の神に安全を祈願した祭りの説明が添えられていました。
寺には硫黄泉の温泉が湧き、参拝者に開放してくれています。

昔は大変小さい小屋で、イタコのおばあちゃん方とヒザをつき合わせて入る濃密空間だったのですが、今では男女別に坊が立てられ、素人にも入りやすくなっていました。
ホッとしたような、いささか物足りないような?