初物を見て肩の荷にもおり、
油断したところで出た二本目。
この晩はカニの味も格別。
完全なる満足とは、狙いの魚を、しばらくの沈黙と迷い、そしてバラシの落胆の後に手にすることによってのみ、得られるものです。
阿寒の夜を彩る松明行列。酔いさましにアイヌコタンまでの散歩を。
たった一匹ずつとはいえ、釣れたという事実の偉大さよ!
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ネイティブにしてワイルド。
北海道の誇るべき阿寒の宝石!
この時期のアメマスはスタミナ十分。
寄せては走る、男気十分のファイト。
息詰まる緊張のやりとりの末、ついに
今釣行一匹目となる本命をキャッチ!
早起きが体にこたえる僕ら、
一旦部屋に戻ってしばらく昼寝。
夕方4時過ぎから、再度出撃。
とりあえず前日と同じ、小島前。
そしてついに、待望のヒット!
翌朝は気合いの4時半起き。しかし夜明けの早いこの時期、すでに外は明るく、もうマズメ時でもありません。
はたしてこの朝も反応乏しく、ハムのモンカゲダンに一度ヒットを得たのみ。僕は引っ張りも試したものの、何もなく朝食に戻るハメに・・・
ハム、一本目は51cm。なかなかのプロポーションにとりあえず納得です。
狙いのプールには水面直下でお食事中の良型ニジマスの姿。即ヒット。
釧路空港から阿寒へ向う途中、いつも目につくこの一句。真冬の道東を知らない僕らではありますが、その言葉には何とも言えない味わいを感じずにいられません。
この時期の阿寒川は昆虫天国。なかでも大型のヒゲナガは水面ギリギリをパタパタとはためいて、魚のやる気を誘ってくれます。フライは大型のエルクヘアカディス。フィーディングレーンにきっちり乗せるのがバイトを誘うコツです。
そろそろ魚の重みも感じてみたいところ。本意ではないながら、朝食後のしばらくを阿寒川で過ごすことにしました。
今回の釣行は6月29日のスタート。モンカゲの羽化にはやや遅めの時期、到着早々とはいえ僕らの気も急きます。
部屋で一息ついて、夕方5時の釣り開始。気温23度。水温17度。やや雲が出て良い感じの小島前にて開始。
今回宿をとったのはホテル阿寒湖荘。
ボッケへと向う遊歩道の付け根に位置する便利な立地が魅力です。
昨年訪れた六月の阿寒湖。モンカゲロウの乱舞、極大フライを呑みこむライズ、そして北海道の誇る固有種であるアメマスの美しさは僕らの脳裏に焼きつき、再訪を誘います。
そしてもうひとつの抗しがたい魅力は初夏の阿寒のみずみずしい新緑。エゾハルゼミの鳴き声が響く阿寒、行くしかないでしょう。
40cm前後の平均サイズに混じり、58cmの良型も。とりあえず準備運動は完了。

'11 初夏の阿寒湖 - 前編
微風が湖面を揺らす絶好コンディションながら、魚の気配はいまひとつ。二人ともモンカゲダンに一度ずつのライズを得たものの、ヒットには持ち込めませんでした。ま、まだまだこれから!
落ち着きのある和室は広さも十分。窓を開けると吹き込む涼風と、湖の眺めに癒されます。