そして何より魚との距離感。自分でポイントに迫り、流れをじっくり読んでフライを送り込み、狙ったところで掛ける!それを目の前で楽しめるのは魚のサイズにかかわらず、このうえない愉しみです。
川辺は比較的開け、固い砂底の浜が続く区間も。そこでウェ−ディングでの釣りが楽しめたのは僕にとって嬉しいことでした。気温35度の昼最中、半身水に浸かって釣れるのは贅沢です!
Salto Grande Damの主目的は発電ですが、この放水が押し流す小魚を餌に集まる巨大なドラドが釣れることで世界の釣りファンの間で有名になりました。
しかしその人気の高まりを受け、ダム放水口直下で釣りをするには一日十万円以上という高額な入漁料を支払わねばなりません。僕のような一般人にはとても無理。パラダイスを遠目に見ながら、その限定区外、自由区域での二日間。
専用ロッジのサポ−トはありませんが、川辺の民家?ボ−トハウス?での昼食に不満を感じる点はありません。エアコンもないほったて小屋ですが、冷たいビ−ルと巨大扇風機の爆風があれば、快適な食事と昼寝を楽しめます。
サイズはともかく、魚影については自由区域でも十分に濃く、イベラ−湿原やパラナ上流域でのストイックな釣りに比べると笑えるほど気楽な、ヒットの多い釣りが楽しめます。平均サイズは右写真のように30-40pと小ぶりですが、お手軽にドラド釣りを楽しむのが目的なら、ここは最高のフィ−ルドだと思います。
餌となるのはタ−ビンで気絶、粉砕された魚なのですから、大きく強いドラドほど放水口直下に陣取るのは道理。そこを僅か300m離れた自由区域ではサイズが全く異なります。ダム直下では珍しくもないと言う20Lbクラスは、自由区域ではせいぜい一年に一本というレベル。ルア−でそれですからフライではなおさら困難です。
お金を払って経験を買うことを僕は否定しませんが、先立つものがない以上、僕に選択肢はありません。ま、このサイズがフライで釣れてくれるぶんには正直不満もないですが、と少し強がってみてもいいですか?
ウルグアイ川はその名の通り、ウルグアイとアルゼンチンの国境を成す川。最下流でパラナ川と合流しラプラタ川を成す点ではパラナの弟分とも呼べる川です。
この川の中流域に作られたSalto Grande Damを挟み、ウルグアイ側にはSalto、アルゼンチン側にはConcordia、二つの町が向かい合っています。
パラナ上流域での釣りを終え、次に向かったのはRioUruguay、ウルグアイ川。ここではConcordiaの町を拠点とするガイド、Martinにお世話になりました。
街の近くにあるこの釣り場では、釣り専用ロッジに泊まる選択以外に、一般の安宿に泊まってガイドを別途雇う方法も可能。ボ−トランプもなく、トラクタ−でのロ−ンチ。設備的には劣りますが、これはこれで楽しいロ−カル体験。