Lower Corrientes
この朝、さらに二度のドラドのヒットを得たものの、ランディングには至りませんでした。ともかくこれで一匹ずつ本命を釣りあげることはでき一安心。そんなわけで午後は釣りを休み、農園をぐるり案内してもらうことに。

牛馬や豚に加え、野生の鹿、さらにはワニまでがエスタンシア内で暮らしています。11月はダチョウの抱卵の季節。サ−ビス精神旺盛の王子、ブッシュに突入してダチョウの巣を探しだしてくれました。
この日は夕食前の余興ということで大ナマズを狙ってのエサ釣りも試してみました。小物ナマズは釣れたのものの、一度だけかかった本命らしき強いアタリは、数秒ののちにフックオフ。姿を拝むには至りませんでした。

しかし何より心に残ったのは夜のとばりを彩るホタルの乱舞。ドラ−ドは一匹だけでしたが、エスタンシアの生き物を見て、今日も楽しい日となりました。




Lower Corrientes 3





ハムのお気に入りはこちら、地上最大のネズミ(と聞いてもそれがどの程度スゴイ事か微妙ですが)、カピバラ。

水辺で群れを作って生活し、危険を感じるとゾロゾロと水中に非難します。リ−ダ−が発する警戒の叫びがまた非常にオヤジ臭く、そこがハムの母性本能を猛烈にくすぐった様子でした。
パロメタなど恐るるに足らんと豪語する歴戦の勇者マルセロ。血の匂いがしていない限り大丈夫、といいますが、石か何かで足に傷でもつけば、次の瞬間何が起こるのでしょうか?動物が溺れる音にも関心を示すので、『ひと泳ぎしたければむしろ元気よく』とも教えられましたが、泳ぐ音と溺れる音との線引きにも曖昧さが残ります。無造作に転がる動物の骨、事件のニオイがしないでもありません。鋼鉄製のウェ−ダ−って、どこか売ってませんかね?
川を少々遡り、マルセロお奨めのスポットはここ、カ−ブ内側の浅瀬にたち込み、流芯のカケアガリにフライをスイングさせて狙います。

舟を降りじゃぶじゃぶ歩く時、気にかかることが。小心者の杞憂かもしれませんが、黒い悪魔の素敵な白い歯をいやというほど拝見した後では、『もし今、一匹魔がさしてカプッと来たら、どななるんやろ・・?』 マルセロの視線を背後に、今ひとつキャストに集中できない僕・・・。
と、開始後まもなく、最初のポイントでいきなりハムにヒット。まどろみ覚めやらぬ朝の水面を割って、黄金の矢が宙に放たれました!心の準備もできていなかったハム、むしろそれが良かったのかもしれません。無心に、というか猛烈にアワセをくれています。ドッタンバッタンと跳ねまわる魚。遊ばせて捕るようなゆとりはありません。力の限りの強引なファイトでラインを巻き取り、ついに一匹目のドラ−ドを手にすることができました。

急展開に僕は大慌て。なんとかカメラを取り出して記念撮影。こちらは昨日より格段に立派な良型、60cm。おめでとう!
二日目、朝5時前に起床。

昨夜のワインが抜けきらない体にコ−ヒ−を流し込む間にも、空はどんどん白んでゆきます。カラフルな南国の鳥達がさえずり、足元にはJulianとDiegoがじゃれついてきます。

さて、今日もいい一日となりますように。