釣れる時は不思議と続くもの、これをリリ−スし次のキャストで同型をもう一匹追加し、意気揚々この日を締めくくることができました。

いや、実のところはまだ釣っていたかったのですが、ほうほうの体で逃げ帰ったというのが正直なところです。だって口を開けて息もできないほどの蚊、蚊、蚊、蚊、蚊、蚊、、

できあがった写真を見ると何だかカメラを意識したオチャメな奴までおりますが、いやはや、貴重な経験をさせてもらいました。



Upper Corrientes 4
西の空に何度も跳ね上がる大きなシルエット。なんとも言えない幻想的体験。

一万匹の蚊が耳元で『早くリリ−スしろ』と大合唱しますもので計測するのを忘れましたが、目測7ポンドは下らないであろう良型。文句なしです。
そこで僕らの相手をしてくれたのは雷魚に似た魚、タラリラ。普段から水面に落ちる虫を常食しているのでしょう、雨で濁った水でしたが、何かが落ちる音を聞くとすぐさま駆けつけてきます。

アタリ鉤は青いスポンジを刺し通しただけという破廉恥パタ−ン。しかし良い着水音がするためか、僕の手持ちのマドラ−などより格段好評。その禁断のマテリアル(?)の素性を尋ねると、『履きつぶしたサンダル』
Upper Corrientes
前日とうってかわって、この日は晴れわたった夕方を迎えることができました。

日没とともに蚊のハッチが始まり、これに誘われて小魚が表層に浮かんできます。それを狙う肉食魚たちが激しくボイルするのがこの時間。初日に味わったフィ−バ−の再現を期待して、今日は残業を試みてみます。


日が沈みきると、夥しい数の蚊が空気を埋め尽くしました。ゴアテックスの上着を着込み、靴下、手袋をはき、虫除けスプレ−をたっぷりとかぶってキャスティングを続けます。残照に仄かに照らされた水面が時折激しく乱されます。魚がうわずっているこの状態ではフライを沈める必要はありません。#8の竿にIntermediateのラインをのせ、流芯をまたいでマドラ−をキャスト。そのまま引き波をたてながら扇状に誘ううち、『ドスンッ!!!』 
足がふらつくほどの、ただならぬ衝撃!

夕方はまたボ−トを出して、川と湿原のドラ−ド狙いにでかけました。

嵐の通過で気温が幾分下がったためか、この日は気持ちよさそうに昼寝をするワニたちの姿があちこちに見られました。

三日目。

夕べの嵐が去った後には雲ひとつない青空。メリハリのある天気は良いものです。

ドラ−ドの釣りにもひとまず満足のいった僕ら。この日は午前中、牧場の奥に点在する湖沼に出かけてみることにしました。