釣果はともかく、キャプテンと過ごした楽しい時間に、乾杯!
そして不平不満をこぼしながらも四年間を過ごしたロシアに、無知ゆえの夢を追い試行錯誤した時間に、乾杯!За здорóвье!



- End

最終日、魚の反応は得られませんでしたが、キャプテンと二人、青空のもと、存分に投げ倒しました。

- YouTube動画
熱戦終えて。
連日繰り返される僕とイワンの口論に、人格者たるキャプテンは関わることなく明鏡止水の境地。岸際のエグレ、倒木脇の反転流、全てのポイントを看過せず、正確なキャストをキメてゆきます。

その努力と集中が報われる時がついにきました。苦労のぶんだけ喜びがある!キャプテン、おめでとうございます!
暖かい料理でもてなしてくれたナタ-シャと、よく働くお手伝いのワ-ニャ。
キンキンに冷えた5日目の朝。

冬には川は完全結氷、-40℃、極寒の闇を迎えます。
二日間を過ごした下流域から気分転換、この日はロッジから上流域に案内されました。川幅は細く、流速もおだやか、これならフライを沈め、泳がせ、ポイントをきっちり攻めることができそうです。

すると果たせるかな、随所に魚影やモジリが見えるじゃないですか。イワンよ、そやからこうゆう条件の場所に案内せいて最初から言うとるやないか!

と、ヒット!
日、一日と深まるシベリアの秋。

やっと見つけたフライに適したフィ-ルド、魚の気配も濃厚!よおし本格的に攻めるぞ!と前のめりな我々を制してイワン『昼飯の時間だ、一旦宿に帰ろう』 て、いや、そうかもしれんけどオマエ、それでもガイドか?シ-クロじゃ絶対ありえねえ展開(-_-;)

しかも『食後に戻る』との約束を違え、午後の部では既に二日叩き尽くした下流域に舟を走らせる謎の展開。呼び止めて尋ねると『上流域はロッジ区域外、勝手に釣ると罰金だ』 て、だったら初めにそう言えよ(-_-;)
ついに来たか!

重い引き込みを慎重にいなし、浮かせてくるとそれは、、、まさかのチャム。チャムのスレ掛かり。

どうやら魚影の多くは産卵遡上のチャム。しかしガッカリする必要はありません。その卵を狙う他の魚達も皆、チャムを追って上流の細い流れに乗り込んできている模様。そりゃアンタ、下流域の太い流れじゃ釣れないわけだ(-_-;)

となるとここが正念場、丁寧に探っていくうち、岸際、スイングの終わりに、ズシン!
釣り三日目は天候一転、朝から冷たい雨。これが釣りにとって吉と出るか凶と出るか?

ま、ここまでタイメンの気配すらない二日間。状況悪化を心配するには及びません。ロシア風アゲパンでたっぷりカロリ-摂取して、いざ、出撃。
Fishy Trips
Far East in Oct '19 - 3
一事が万事この調子、のらりくらりと旧世代ソビエト人の典型イワン。僕らのフライライン越しにルア-打ち込む不作法は初日に激しく叱責して以来ナリを潜めたものの、ヒマ持て余したか喫煙が止まりません。脈絡のない世間話でアレコレ絡んでくるし、兄さん頼むけんちょっと黙っとってくれんかいね?

こうなると舟を降り好きに歩くほうが百倍気楽。ただ、気のせいでしょうが、見られてるような気がするんですよね何となく・・・
やっと釣れました、否、釣れてくれました今回の本命魚タイメン!この魚にしては全くの小物、幼魚の類ですがそれでもいいんです。ロシア貧乏釣り探訪の最後に選んだタイメンという目標。この魚のために思考錯誤した無駄に大きなフライに、その魚が応えてくれたことに、謹んで、五体投地。