努力に報いてくれた会心の一本。
キミのこと、忘れない・・・。
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午後は奥様に交代。中洲脇でアクセスしやすく、僕が子守しながら脇で見ていられるようにと、B司令が午前の実績ポイントを譲ってくれました。お心遣い、かたじけのうござる・・・ しかし子供の扱いうまいっすね?(写真にポインタ−を当ててみてください)
お陰さまでこのセッション、奥様もサ−モンのヒットを得られたのですが、残念ながらフックアップに至らず。トラウト、グレイリングのみで終了となりました。これだけ豊かな川ならば彼らとて大きく育ちそうなものですが、ほとんどが20cm少々の小物というのは不思議です。
ガイドが言っていた通り、状況悪いことは明らか。左図はRoxtonsゲストのキャッチ数(一人一週間あたり)の経年変化ですが、好調だった2014年に比べ、今年2016年は3分の1。25年間を通じた平均、36本に比べても2分の1という貧果!
早すぎた解氷、気温上昇、これら偶然の結果なのでしょうが、なんたる不運。これが今年限りの偶発的現象であることを願うほかありません。
正直ボロいお宿ではありましたが、サウナと食事は文句なし。素朴なロシアの家庭料理とでも申しましょうか、見た目はワクワクしないのですが、よく噛んで呑み下すと、もう一口食べてみようかな、と思える塩梅でした(褒めてます)。
今日の気づきを整理し、課題分析。解決策を立案し、明日のアクションに繋げる、、、同業他社でそんな滅私奉公の日々を送る我々二人ゆえ、ことに話題が本業の釣りとなると、話は尽きません。そうしてVarzugaの夜は更けてゆくのでした・・・ (白夜では夜更かし気分も出ませんけども)
陽が落ちてくれないと眠りが浅くて困ります。厚い遮光カ−テンは備わっていても、猫と鳥の混成合唱のせいもあって、いまひとつスッキリしない目覚め。
ともかく釣りは中盤へ。Varzugaの村外れから宿のオヤジが運転するボ−トで3kmほど遡ったポイントへと向かいます。
とはいえ、厳しい状況に置かれればこそ闘志を掻き立てられるのが我々Flyfisher。ハズレシ−ズンの季節外れとあって、他に釣り人の姿もなし。フィ−ルドを占有できるのは明らかなプラス。水位が低いことはWading可能な領域を増やし、より能動的なポイント選定を可能にします。時折サ−モンの跳ねは見られ、全くの不在ではありません。
あとは信じたフライを狙ったラインで、イメ−ジ通りに流しこむ。いかにミスを減らし、それを百回、二百回繰り返すことができるか。そうゆうマゾな釣りも、まあ嫌いってわけでもないですよ僕。
約束の時間には親父さんの舟が迎えにきます。一日の仕事を終え、宿へと戻るひととき。風が止むと途端に蚊とブユが襲ってきますから、心中穏やかでもないんですけど。
同じころ、少し下流の瀬を釣っていたB司令も、見事一本を仕留められておりました!
実は前日に初物を捕りながら、ガイドのミスで写真撮影前にサヨナラされてしまっていたお笑い悲劇があったのですが、ここで青空のもと、改めて宿敵の姿を記録に残すことができ、ご納得。(そしてここからB司令の破竹の進撃が始まるのでした!)
着いた先は大きな中洲。幅100m、長さは300mほどもあったでしょうか。川の中心に鎮座する砂州を歩き、その両側に分かれる流れを釣るという趣向。
僕らを降ろすと宿のオヤジは一旦村へと戻ります。約束した夕方の迎えの時間まで、自分たちだけで自由きままかつ孤立無援に、サ−モンと対峙するという寸法です。
二件目の宿は、少々カテゴリ−の違う物件。民家の離れといったあつらえで、殊にトイレのやっつけ仕事感には目をみはるものがあります。ただ、お値段は一人一泊120ユ-ロ、約1.5万円と、前日までの高級ロッジの約半額。単独ならまだしも、僕のような家族連れには馬鹿にできないコストメリットです。
まもなく気づいたのですが、ここが実は猫屋敷。4匹の猫が入れ替わりに部屋を訪れ、悩める釣り人を癒してくれます。しかし夜中に屋根で鳥と遊ぶのはやめてくれ!あまりに騒ぐのでカ−テンを開けてみたところ、パッチリ目があった白夜の午前2時。
Varzuga in June '16 - 2
一方こちらは中洲のアタックキャンプ。両岸の藪から離れ、風通しも良い中洲では蚊やブヨの密度も(比較的)低く、なんとか耐えしのいでくれている模様。
しかし、既に完成された感のあるスト−ンア−トから察するに(写真にポインタ−を当ててご覧ください)、これ以上妻子を顧みず、亭主だけが釣り呆けているわけにもいきますまい。
一本の川、魚はどこでも均等にいるわけではありません。特に遡上魚は自然の摂理が定める決められた線を辿って移動してゆきます。そして、基本的に捕食をしない遡上魚。彼らに口を使わせることができるのは、地形や流れがつくる、限られた点。中洲を歩きまわってここぞという点を見つけ、流れを読んでフライを流す。そして幸運にも魚が応えてくれたときの満足は格別です!幸先よい出だしを切らせてくれた一本に感謝!